みなさん、こんにちは。 今回のSIT-FITの記事は、呼吸トレーニングについてになります。 この記事を読む前に、以下のページ(【頸髄損傷者だけじゃない】脊髄損傷が与える呼吸機能への影響を徹底解説!)をご覧いただくとより理解が深まります。
上記記事の内容を簡単に要約すると
脊髄損傷者は麻痺により、呼吸筋の適切な機能が失われる
麻痺に付け加え、車椅子生活によって姿勢の悪化や筋肉の硬直から呼吸筋の機能が制限される
上記の2点がなぜ呼吸機能が制限されてしまう理由です。 今回はこれらに対する対策をお伝えしていきたいと思います。
車椅子ユーザーの呼吸を楽にする方法
それでは、車椅子ユーザーでも実践可能な呼吸の改善方法についてお話していきましょう。
方法は大きく3つに分かれます。
座位姿勢を良くする 座位姿勢を良くすることは最初にして最も重要です。これにはバランス能力が影響しますので、体幹部の運動機能に麻痺がある場合は難易度が高くなります。しかし、体幹に麻痺があっても胸周りの柔軟性を保ち、良い座位姿勢を心がけることが重要です。姿勢を正しく保ち、胸を広げることで呼吸筋への影響を軽減できます。
腹部をベルトで固定する 腹部をベルトで固定する方法は、腹筋が効かない人や体幹に麻痺がある人におすすめの方法です。腹筋の麻痺によりお腹を使って息を吐く動作が難しくなりますが、ベルトを使用することで腹圧を高め、呼吸を深くすることができます。ベルトを使いながら徐々に呼吸を深め、慣れてきたらベルトを外しても同様に深い呼吸ができるようになります。