ユニバーサルトレーニングセンター(UTC)では障害をお持ちの方を対象としたトータルヘルスケアサービスの一環としてパーソナルトレーニングサービス(通称ユニトレPERSONAL)を提供しています。 これまでに脊髄損傷/頸髄損傷、脳卒中、脳性麻痺、二分脊椎、脊髄梗塞、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、脊髄性筋萎縮症(SMA)、シャルコーマリートゥース病、脊髄動静脈奇形、筋ジストロフィーなど様々な疾患の方々に対してトレーニングを行ってきました。
ユニトレPERSONALの訪問型では麻痺部を含む全身運動や立位・歩行訓練、全身の関節拘縮予防やスムーズな動作を目的としたストレッチ、体力やスポーツパフォーマンス向上、肩こりや腰痛予防・改善などの二次障害リスク低減の為のエクササイズ指導など様々な内容を実施しています。
今回は実際にトレーニングをしている方の体験談や感想をご紹介いたします。
●利用者様の基礎情報
怪我・病気における身体状態や実施サービスについて
・氏名:須田 法男様
・実施サービス:ユニトレPERSONAL〜訪問型〜
・病名:脊髄損傷
・受傷部位:胸髄5番
・受傷歴:38年
・既往歴:右足大腿部の骨折、右臀部の褥瘡
・移動手段:手動車椅子、車
●課題や不安
UTC
生活や健康に関して、どのような課題や不安を抱えていましたか?
須田さん
ユニトレを受ける前は、褥瘡の悪化によって長期間寝たきりになってしまい、移乗動作を行う筋力が大幅に低下してしまいました。その結果、日常生活で妻のサポートが必要な状態になりました。同時に、体力の低下も著しく、急速に身体の衰えを実感するようになりました。 このままでは生活の質がさらに悪化することを懸念し、何とかして改善したいと思いました。そこで、日常的に体を動かす機会を作ることが必要だと考え、体力の維持と移乗動作の自立を目指してユニトレを始めることにしました。
●初回の感想
UTC
最初にトレーニングを受けたときの感想を教えてください
須田さん
ホームページを見て、保険でのリハビリよりも、よりしっかりとした運動ができる印象を受けました。私は受傷歴が長いため、病院でのリハビリ経験も豊富だと自負しています。そのため、保険でのリハビリを選んでも、今の自分のやりたいこととは少し違うと感じ、ユニトレを体験してみることにしました。
自宅でどこまでアクティブに体を動かせるか、またダンベルやチューブなどを用意する必要があるのかなど、検討しました。しかし、体験トレーニングを受けると、器具がなくても私の体に合わせた適切な負荷と動かし方を指導してくれることが分かりました。その結果、十分な疲労感を味わうことができました。
体験トレーニングを受けたその日から、最近感じていなかった心地よい疲労感を得ることができました。
●継続のきっかけ
UTC
トレーニングを継続することにした理由を教えてください。
須田さん
自分で体を動かせる力をつけ、車への乗り降りなど日常の動作を自立して行えるようになることが最も重要です。他人のサポートを最小限に抑え、自立した生活を維持することが目標です。
トレーナーには、自分の改善点を見つけてもらい、少しずつでも健康な体を手に入れたいと考えています。以前、身体が衰えて動けなくなり、家族や周囲のサポートが必要だった経験があります。その状態に戻らないよう、積極的に取り組んでいます。
●変化や改善
UTC
身体機能、生活、スポーツパフォーマンスにどのような変化がありましたか?
須田さん
ユニトレを始めてから半年ほどで、家族のサポートなしで車椅子や車への移乗動作ができるようになりました。以前は職場への通勤時に家族に頼っていたので、自立することで家族の負担を軽減できました。
また、最近では車椅子に乗っている姿勢が改善され、肩の可動域も広がったため、長時間の座位が楽になってきました。体幹トレーニングの効果もあり、以前は右に傾いてしまいがちだった姿勢が改善され、常にまっすぐ座っていられるようになったように感じます。
●その他の変化
その他UTCのトレーニングを受けて良かったことはありますか?
私たちのような障害(脊髄損傷)や車椅子に関する特性を十分に理解しているトレーナーにトレーニングを受けられるので、安心感があります。
本人(私)ができる範囲以上の過剰なサポートをせずに、できることは任せ、できないところを最小限にサポートしてくれます。この見極めはトレーニングを受ける側としては重要なポイントです。
身体の特性を理解していない場合は過剰にサポートすることが多く、触れられるとバランスを崩すこともあります。私たちとのコミュニケーションも含めて適切なさじ加減を見極めてトレーニングをしていただけることは価値を感じています。
経験豊富なトレーナーだからこそ、安心感と信頼感があり、気疲れせず運動がきています。
●ユニトレPERSONALを検討中の方へメッセージ
他のパーソナルトレーニングも検討しましたが、体調が悪くて通うことができず、訪問で専門的にトレーニングしてくれるところを探していました。同様に、体調の問題や一人で出かけるのが難しい方、時間に余裕がない方でも、積極的に運動やトレーニングをしたいと考えている方は、ぜひ訪問トレーニングを体験してみてください。「ここまでやってくれるんだ!」と感じることができると思います。
●担当トレーナーの声
体験トレーニング時の印象
須田さんと初めてトレーニングをした時の印象ですが、両肩が上がって首との隙間がなく、非常に首や肩周りの緊張が高い状態でした。また、胸を張って背中を反ることが難しく、初めてうつ伏せになった時には胸の下に枕を2つ入れないと苦しい状態でした。
移乗動作についても、お尻や膝を軽くサポートしたり見守りがないと不安定で、課題が多いと感じました。
現在の状態・変化(2024/6時点)
体験当初に気になっていた首や肩周りの緊張が緩み、肩周りがすっきりした印象です。また、胸が広がり体を反らせるようになったことで、肩関節の可動域も向上しました。
また枕を使わなくてもうつ伏せをとることできるようになりました。
さらにベッド上と車椅子での筋トレの成果から、移乗動作も今ではサポートなしで安全に一人で実施できるようになっています。
受傷歴が非常に長いため、車椅子生活で凝り固まった背中や股関節の硬さを改善しつつ、体力が低下しないように筋トレとストレッチ、有酸素運動のバランスを取りながらトレーニングをしています。
須田さんのように車椅子生活が長い方でもユニトレによって身体状態を変化させ、日常生活の動作を楽にしたり、健康維持や体力維持に寄与することができます。
当社では初めての方でもご安心してトレーニングを始めていただけるように、ユニトレPERSONAL~訪問型~の体験セッションを設けております。 体験セッションをご希望の方は下記ページの申し込みフォームからお申し込みください。
その他にも、 「どんなトレーニングができるのか」や 「自分の障害でも大丈夫か」などのご質問ございましたら、お気軽にご連絡ください。